「DOWELL magazine」は「あなたの行動で世界をよくする場づくりマガジン」。「Action」のカテゴリーでは、さまざまな社会課題を読者の皆さんに自分ごととしてとらえていただき、具体的にどのようなことができるかを提案していきます。
あなたが食べるチョコレートと赤道の森の関係
みなさんが大好きなチョコレート。何でできているかご存じですか?
チョコレートの原料はカカオ。私たちが食べているのは、カカオの木に成る実の種子の部分にあたります。「カカオ豆」と呼ばれますが、実はチョコレートは、カカオの種からできているんです。
カカオの木は熱帯植物で、おもに赤道付近で育ちます。気温や湿度、日照時間など、さまざまな条件が揃わないと、カカオの木は育ちません。カカオの苗木を育ててカカオ豆が収穫できるようになるまでには、およそ5年かかると言われています。
熱帯の原生林の中で生長するカカオの若木は、他の植物の木陰で、大地の栄養を吸い上げながら、少しずつ大きくなっていきます。熱帯の植物というと、なんだか丈夫そうですが、実はカカオの若木は強い陽射しが苦手なのです。
おいしいチョコレートの原料は、高温多湿な森の環境に守られながら育ちます。
カカオ原産国の森が消えている
ところが近年、赤道周辺のカカオの原産国では、農地開拓が急速に進み、原生林がどんどん失われています。森が失われれば、土壌の質も劣化していきます。カカオの木を育む豊かな生態系が、いま崩れてきているのです。
このままカカオ原産国の森がどんどん失われていったら、私たちはいずれ、おいしいチョコレートが食べられなくなってしまうかもしれません。チョコレートが稀少になり、ふだんのおやつでは食べられない高級品になってしまうかも……!?
では、原産国の人たちに、これ以上農地を拡げないで欲しい、とお願いすれば良いでしょうか? おいしいチョコレートのために、広大な原生林の中でカカオの実を探し、カカオ豆を日本に届けてください、とお願いすれば良いでしょうか? それでは原産国の人たちの暮らしが成り立ちません。
私たちが食べているチョコレートが、これからもずっとおいしいものであり続けるためには、2つの課題があるのです。
A. カカオ原産国の森林を守る
B. カカオ原産国の農家の人たちの生活を守る
森をつくるカカオ農園を支援する
そこで、Do well by doing good.活動では、森をつくるカカオ農園を支援しようと考えました。カカオ原産国の農家の人たちに、カカオを栽培しながら、一緒に森を再生していってもらうのです。
支援の第1段階は、強い陽射しからカカオの若木を守る、日傘のような役割を果たすシェードツリー(日陰樹)の提供です。シェードツリー(日陰樹)の苗木を、カカオ原産国のひとつであるコートジボワールの農家の人たちに植えてもらい、森林に近い環境下でカカオを栽培してもらいます。
もちろん、これはカカオの栽培を目的にした、人工的な森です。自然の森の生態系とまったく同じではありません。でも、たとえ「不完全な」森でも、2つの課題の解決に大きく貢献します。計画的にカカオ農園を運営し、地域の緑化を実行することで、カカオ農園の人々の収入が安定し、カカオの品質も向上します。
まずは、2万本のシェイドツリーの苗木。Do well by doing good.活動は、ここからスタートしようと思います。
imperfect表参道で商品を買うことが支援に
2019年7月4日オープンの日本初のウェルフードマーケット&カフェ「imperfect表参道」では、現在Do well by doing good.活動を応援してくれる方を募集しています。
imperfectが提案する、世界の「食」と「農」を取り巻く課題解決のための3つのプロジェクトは、一定数の票が集まったものから支援していきます。
「imperfect表参道」にて、1回のお会計につき1枚お渡しするチップを、店内に設置した各プロジェクトのボックスに入れてください。
商品の購買、そして投票というアクションで、世界をほんの少しずつでも変えていきましょう!
いいことをして、この世界をよくしていこう。~ DOWELL(ドゥーウェル)~
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