「DOWELL magazine」は「あなたの行動で世界をよくする場づくりマガジン」。「Action」のカテゴリーでは、さまざまな社会課題を読者の皆さんに自分ごととしてとらえていただき、具体的にどのようなことができるかを提案していきます。

「DOWELL magazine」は「あなたの行動で世界をよくする場づくりマガジン」。「Action」のカテゴリーでは、さまざまな社会課題を読者の皆さんに自分ごととしてとらえていただき、具体的にどのようなことができるかを提案していきます。
いまや日本でもポピュラーな飲み物であるコーヒー。一日に二杯、三杯と飲む方も多いのではないでしょうか。
コーヒーの歴史には、これまで世界的な3度のブームがありました。流通の発達により安価なコーヒーが大量に消費されたファーストウェーブ。シアトル系のおしゃれなカフェスタイルとともに拡がったセカンドウェーブ。そしていま時代は、品種や産地にこだわるサードウェーブを迎えています。
日本では、アレンジコーヒーのバリエーションが豊富になったセカンドウェーブの時代に若い女性のファンを獲得し、女性をターゲットにした商品やカフェが数多く展開されました。現在のサードウェーブにおいても、引き続き女性消費者の動向が重要視されています。
その一方で、生産者側の女性たちの姿はあまり可視化されていません。つくり手の女性たちも一緒になったら、もっと素敵なトレンドが生まれるかもしれません。
コーヒーの一大生産国であるブラジルでは、女性たちが不平等な環境で農業に従事しています。女性の就労時間は、男性に比べて1週間あたり7.5時間も長いにもかかわらず、収入は30%も低いのです。
女性たちは十分な教育を受ける機会が与えられず、そのためにできる仕事が制限されてしまい、単純作業をくり返す他ありません。およそ9割の女性が、農業に関する技術サービスを利用出来ず、非効率な作業に長時間拘束されているのです。また、有能な人材であっても、女性の社会進出を拒む因習のために、発言権すら与えられず、活躍の場を奪われてしまっています。
話題のコーヒー店のカップを片手に出社するOL、おしゃれなカフェでノートPCを開く女子大生。そんな働く女性、学ぶ女性の姿が、コーヒーのつくり手の生きる社会にはありません。上質なコーヒー豆を追究するサードウェーブの舞台は、女性というラベルで一括りにされた、ダイヤの原石だらけの盛り土の上に築かれています。
サードウェーブが最終的に求めていかなければならないのは、コーヒーだけではなく、人材においても、本質を見抜き、正当に評価できる社会の実現なのではないでしょうか。
本当の意味で上質なコーヒーブレイクを過ごすために、私たち消費者はもっとエシカルな視点を持つ必要があります。課題は2つ。
A. 女性たちに就業のための学びと活躍の場をつくる
B. 個々人の能力を正当に評価することが社会全体に有益であることを実証する
そこでDo well by doing good.活動では、いまブラジルでスタートした女性が中心のコーヒー農園「カフェ・デラス」の運営を、教育面から支援していきたいと考えました。
農作物に関する知識、農機具の操作技術、農園の経営に関する理解。さまざまな知識や技術を「カフェ・デラス」で学ぶことで、女性たちはより自分の能力や条件に合った仕事に就き、収入を増やすことができます。「カフェ・デラス」の事業の成功は、コーヒー農園で働くすべての女性たちを勇気づけるとともに、性差別がいかに事業の障害になっているかを多くの人々に認識させることになるでしょう。
性別や出自にとらわれず、ひとりひとりの個性や才能を大切にし、適材適所でみんなが意欲をもって働ける社会――いまの段階では、まだまだそれは夢物語かもしれません。すべてをニュートラルにとらえることは、誰にとっても難しいことです。
しかし、それで諦めてしまっては何も変わりません。「不完全な」挑戦であったとしても、理想を思い描いて進んでいくとき、そこから生まれる製品やサービスの質は、きっと向上していくはずです。そして、その成果はきっと、今日あなたが飲むコーヒーのおいしさに返ってくるのだと思います。
2019年7月4日オープンの日本初のウェルフードマーケット&カフェ「imperfect表参道」では、現在Do well by doing good.活動を応援してくれる方を募集しています。
imperfectが提案する、世界の「食」と「農」を取り巻く課題解決のための3つのプロジェクトは、一定数の票が集まったものから支援していきます。
「imperfect表参道」にて、1回のお会計につき1枚お渡しするチップを、店内に設置した各プロジェクトのボックスに入れてください。
商品の購買、そして投票というアクションで、世界をほんの少しずつでも変えていきましょう!
いいことをして、この世界をよくしていこう。~ DOWELL(ドゥーウェル)~
www.dowellmag.com