共通ポイントカードサービス『Ponta(ポンタ)』を展開する株式会社ロイヤリティ マーケティングは、昨年12月に『Green Ponta Project』を発表。“ムダのないシアワセに包まれた社会へ”というビジョンを達成するため、3つの“Your Choice(ユアチョイス)”を軸として取組みを進めています。前編に続き、ブランディング・コミュニケーション部の岡田真紀子(おかだ・まきこ)さんに、取組みの内容についてお話を伺います。
商品交換だけでなく寄付も可能
DOWELL編集部: 3つのYour Choiceの内容を、具体的に教えていただけますか?
岡田さん: まず「ムダをなくす活動」では、プラスチックの使用を減らす活動により資源の無駄使いを減らすことに取り組んでいます。
その代表的なものが、使い捨ての無駄をなくす“マイアイテム”推進活動です。プラスチックやCO2の削減に取組むべく、割り箸やレジ袋、飲み終わった後のペットボトルなど、普段何気なく使っているアイテムを“マイアイテム”に変えていこうというものです。
Ponta特典交換では、そのきっかけとなるよう、Pontaオリジナル“マイアイテムグッズ”へのポイント交換を始めました。キャラクターのポンタを用いた、「ポンタマイ箸セット」「ポンタマイタンブラー」「ポンタマイバッグ」などがあり、ほのぼのとした気分で、SDGs達成に貢献することができます。
岡田さん: ふたつ目の「サステナブルな参加」は、Pontaポイントを使う際に、環境や人にやさしいサステナブルな商品との交換や社会貢献活動への寄付といった、サステナブルな活動への参加も選択肢のひとつとして用意し、気軽に活用していただくというものです。
交換できる商品は、環境保全など地球の未来に十分に考慮しているとして、認証ラベルやマークを得ている食品や雑貨などからピックアップしました。現在、「USDAオーガニック」「エコマーク」「有機JASマーク」などを取得したオーガニックハーブティーやコーヒー、洗剤などをPonta特典交換にラインナップしています。
また食糧支援や動物保護、子供たちの未来を豊かにする教育支援などに貢献する活動・団体に、50Pontaポイント(50円相当)から寄付ができます。地球環境保全活動や盲導犬の育成、貧しい国での学校給食の支援など、現在、10件以上の団体を支援することが可能です。
最後の「人と地球を継承する活動」は、具体的な活動を詰めている段階です。サステナブルな社会の実現は一朝一夕で達成できるものではないので、必然的に未来に託していくことになります。それを担う子どもたちと一緒にSDGsのことを考えたアクションをしていきたいと考えています。
DOWELL編集部: 確かに選択肢が多いので、自分の価値観に合ったものを選ぶことができ、参加しやすそうですね。
“環境”をテーマにしたプログラムも充実
DOWELL編集部: DOWELLマガジンの6月号のテーマは、「環境についてもっと話そう!」なのですが、環境の保全や再生を特に意識しているプログラムがあれば教えてください。
岡田さん: 先ほどお話したPontaオリジナル“マイアイテムグッズ”のほか、提携社とのプログラムの中にもあります。
まずひとつは、今年3月までの期間限定で、MCリテールエナジー株式会社が展開する新しい電力サービス『まちエネ』と取組んだ、「まちエネ『Web版検針票』への切り替えキャンペーン」です。これは、CO2削減にむけて「紙の検針票」をやめ、Webで閲覧する対象プランに切り替えた会員様に200Pontaポイントなどをプレゼントするというものです。
岡田さん: ふたつ目は全国展開しているホテルチェーン『ルートインホテルズ』との取組みです。『Eco DE (エコデ)ルートイン』という名称で、2泊以上される会員を対象に、リネンや備品などの交換をしない簡易清掃などに協力していただけると、200Pontaポイントのスクラッチカードを1枚進呈。もしくはドリンクを1本選べるというプログラムです。こちらは現在も利用できます。
DOWELL編集部: 参加へのハードルが低くて、誰でも気軽に取組めそうですね。では、今後のプロジェクトの活動はどのように進められるのか教えてください。
岡田さん: 昨年の12月に立ち上がったGreen Pontaをより多くの方に知っていただくために、今までさまざまなタッチポイントに合わせた露出を展開してきました。
現在はSNSを中心に露出していますが、キャラクターであるポンタのファンの方、共通ポイントに興味がある方など、ユーザーの関心はさまざまです。ですから、例えばポンタのファンには、ポンタをあしらったマイバッグをプレゼントするキャンペーンといったように、ターゲットごとに興味を抱いてもらえるようにアプローチしていければと考えています。
SDGsの啓発と合わせて展開してきた活動ですが、ユーザーの方から、実際に行動してみたというコメントも増えており、微力ながら、人の心を動かせたことに感動しています。今後はもっともっと気軽に参加いただける活動を増やしていきたいですね。
DOWELL編集部: 現在、imperfect株式会社が提唱している「Do well by doing good.」活動とのコラボレーションをされているとのことですが「Do well by doing good.」のどのようなところに共感されたのでしょうか?
岡田さん: 弊社は“便利・おトク・楽しい”というサービスのコンセプトのもと、提携社と生活者を繋げることを目指しており、その上で無駄をなくすというSDGs的な企業理念を持って活動してきました。そのような中、「Do well by doing good.」活動を推進しているimperfect株式会社の取組みを聞いた時には「まさに事業そのものがSDGsであり、弊社の理念と共通点がある」と思いました。
またimperfectは自ら東京・表参道に店舗も構えているので、お客様が、SDGsを体験し身近に感じることができます。リアルの接点によって、より環境問題への意識を高めてもらえるのは本当に素晴らしいと思います。アンテナショップによって、商品を消費者に直接提供していくという取組みは説得力があります。
弊社では現在、Pontaポイントとimperfectのコーヒーとブラウニーを交換できるバウチャーチケットを用意しています。これをきっかけに、弊社の取組みも、もっとたくさんの方々に知っていただければと願っています。
岡田 真紀子
2015年、株式会社ロイヤリティ マーケティング入社。共通ポイント「Ponta(ポンタ)」のブランドを活用した販促・宣伝プロモーションを推進。2019年12月に開始したSDGsプロジェクト「Green Ponta Project」の立ち上げメンバーとして、全体構築設計のサポート、特設サイトの構築、Ponta特典交換を活用した生活者参加サービスの開発、プロモーション施策などを担当。