今月より、FANTASTICS from EXILE TRIBEの佐藤大樹さん、堀夏喜さんが、Do well by doing good. いいことをして世界と社会をよくしていこう!という活動に取り組む企業、団体を訪問してお話を伺っていく連載コーナーがスタート!今回は佐藤大樹さんが、ユニクロが6月に東京・銀座にオープンした日本最大級の旗艦店「UNIQLO TOKYO」を訪問。ユニクロのサステナブルな活動がわかりやすく展示されている「UNIQLO TOKYO」を訪れた佐藤さんは、その積極的な取り組みにどのようなことを感じたのか?を伺っていきます。また、ユニクロを運営する株式会社ファーストリテイリング サステナビリティ部のシェルバ英子さんに、詳細なご説明をいただきながらその取り組みをご紹介していきます。
佐藤大樹さんが感じた「UNIQLO TOKYO」の魅力
DOWELL編集部: 「UNIQLO TOKYO」は日本最大級の旗艦店であるとともに、ユニクロのサステナビリティ活動が各フロアで紹介されています。佐藤さん、実際にお店に行ってみていかがでしたか?
佐藤さん: 国内最大のユニクロのお店がオープンしたとニュースでは見ていたので、ぜひ一度、行ってみたい!と思っていたんです。今回の取材で伺うことができて、すごくうれしかったですね!自分が想像していたよりも3倍くらい大きくてびっくりしましたけど(笑)。とにかくレイアウトもおしゃれだし、マネキンのディスプレイとか服自体の見せ方も、すごく魅力的。近未来なお店だなぁと感じました。
DOWELL編集部: ファーストリテイリングさんのサステナビリティの取り組みに関しても、充実した展示コーナーが各フロアで展開されていましたよね。まず1階で展示されているAIRismのコーナー。その通気性を実感できる展示がありました。なんだか実験コーナーのような展示方法でしたよね。
佐藤さん: 男の子ってああいうのが好きですよね、理科の実験道具みたいで。僕はもともと理数系だったので、ああいうのは大好き!綿の生地とAIRismの生地に砂をこぼすスライダーのようなコーナーがあって。砂が流れ落ちていく勢いの違いを、目で見てわかりやすく実感させてくれるのは面白いアイデア!AIRismのサラサラ感がよくわかります。
DOWELL編集部: 他のフロアではテニスの錦織圭選手のラケットが展示されていました。
佐藤さん: 錦織選手のような一流の選手がずっとユニクロを着ているのは、相当な信頼があるということだと思います。今やユニクロは世界のトップブランドになっている感じですね。とにかく店内のあちこちが本当におしゃれ!ワクワクしちゃいました!
ファーストリテイリングが取り組むサステナビリティ活動
佐藤さんが訪れた「UNIQLO TOKYO」は、その他にもサステナビリティに関する展示がとても充実しています。なぜ、このお店ではサステナビリティ展示が行われているのか、ユニクロを展開している株式会社ファーストリテイリングで、サステナビリティマーケティングチームのリーダーを務めるシェルバ英子(えいこ)さんに、お話を伺ってみました。
DOWELL編集部: シェルバさん、なぜ「UNIQLO TOKYO」ではサステナビリティの展示を行なっているのですか?
シェルバさん: UNIQLO TOKYOは、人々の生活をより豊かに快適にしていくユニクロの服“LifeWear”のコンセプトを、今、いちばん体現している店舗です。それに加えて、企業としての取り組みを伝えたく、サステナビリティのコーナーを設けました。1階から4階まで各フロアでサステナビリティの取り組みを紹介するスペースを設け、世界中の店舗の中で最も広いスペースを使って展開しています。
1階はサステナビリティの取り組み全般を紹介するスペースです。“服のチカラ”という活動のキーワードをタイトルにした小冊子を2009年から発行しているのですが、そのアーカイブを展示しています。
私たちは「People」「Planet」「Community」という3つのカテゴリーでサステナビリティに取り組んでいるのですが、それぞれの内容について、2階、3階、4階とフロアを分けて展示しています。お客さまに、それぞれの取り組みをよりご理解いただけるように努めています。
具体的には、「People」は人に対する取り組みで、女性のエンパワーメントに関する活動を紹介しています。「Planet」では環境問題にフィーチャーし、回収ペットボトルから作られた再生ポリエステルを素材の一部に使用したドライEXのポロシャツや、サステナブルなジーンズづくりに関する活動をご覧いただけます。そして「Community」では、難民への衣料支援活動に関する展示を通じ、服の持つチカラをお伝えしています。
海外進出をきっかけに社会貢献の意識が高まる
DOWELL編集部: 「UNIQLO TOKYO」は、フロアごとにテーマを変えて、学べる作りになっているんですね。では、ファーストリテイリングがサステナブルな活動に取り組むようになった理由を教えていただけますか?
シェルバさん:
そもそもなぜ私たちがサステナブルな活動に取り組んでいるのかというと、まず地球環境が健全な状態でなければ、私たちのビジネスが成立し、存続していくことができないということがあります。現在はコロナ禍が喫緊の課題となっていますが、それ以前から、気候変動や温暖化など、地球規模の様々な課題が社会全体に存在していました。もちろん環境だけでなく、内紛や紛争が絶えず、難民が増えているといった人道的な課題もたくさんあって、こうした問題の解決に取り組んでいくことが私たちには求められています。とはいえ、そこはあくまでも企業としての立場から、慈善活動ではなく、事業の成長にも結びつく形で、サステナブル(持続可能)な活動を行うことが大切だと考えています。
ユニクロは現在、世界25の国と地域で事業を展開していますが、海外に進出したことがサステナブルな活動に大きな影響を与えています。2000年代に入って、海外進出を進めていく中で、(現地の人々に)「あなたたちは私の国にどんなよいことをしてくれますか?」「あなたたちは世界にどんな良いことをしてくれますか?」と尋ねられる機会が増えてきました。特にヨーロッパではサステナビリティ の意識はとても高い状況にありました。各国からのそうした期待に応える意味もあり、体制を強化していきました。2001年にサステナビリティ部の前身である社会貢献室が設立されて以来、20年近くのうちに、現在のサステナビリティ部という大きな所帯に成長し、従業員の意識も大きく変わり、現在ではサステナビリティ部で働きたいという社員も増えています。
ファッションとSDGsの深い関係
ファーストリテイリングが取り組むサステナビリティの活動は商品展開にもその考え方が反映されています。ファッションとSDGsの関係について、佐藤さんはどのように感じ取ったのでしょう?
DOWELL編集部: 今回、お話を伺ったファーストリテイリングは、事業活動から生じる環境負荷を減らそうと取り組んでいたり、積極的にサステナブルな活動を行なっているんです。
佐藤さん: それらの取り組みがSDGsの活動につながっていますよね!
DOWELL編集部: 例えば、ドライEXポロシャツでは、ペットボトルをリサイクルして作った再生ポリエステル繊維を使用しています。
佐藤さん: ペットボトルを服にしようという発想が僕の中にはなかったし、学校で習ったこともなかったし。すごく意外です。服を作るという事業自体がちゃんとサステナビリティにつながっているんですね。
DOWELL編集部: また、ファーストリテイリングはジーンズでも環境問題に取り組んでいるんです。実はジーンズって、ストーンウォッシュなどの加工をするときに大量の水を使用するらしく、ファーストリテイリングでは、この問題に対処するために、加工時に使用する水の量を最大99%削減する技術を開発しているんです!
佐藤さん: UNIQLO TOKYOでは、ドライEXのペットボトル再生、ジーンズの水の使用量削減に関する展示コーナーも展開されていました。商品開発にまでおよぶこのような取り組みを通じて、ファッションでSDGsに貢献していくというのは興味深いなと思いました。
様々なサステナブルな活動に取り組んでいるファーストリテイリング。そして、その活動内容を体感することができる「UNIQLO TOKYO」。後編では、世界の難民たちと日本の皆さん、そして子どもたちをつなぐファーストリテイリングの取り組みについて、お話を伺っていきます。
いいことをして、この世界をよくしていこう。~ DOWELL(ドゥーウェル)~
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