“知る”から”行動”へ
DOWELL編集部: そうなると自然と興味も湧いてきますよね。
堀さん: もちろんです。これまでサステナブルやSDGsという言葉には、とても堅苦しいイメージがあって、僕たちの世代が意識するのは、まだまだ早いんじゃないかと勝手に思い込んでいたんです。「とても大切なことなのだろうけど、今はまだ目の前にある仕事にがんばる時期」と感じていました。自分も含めて若い世代には、そういう考えの人が少なくないと思います。
でも今では、自分たちの世代がまずすべきことは、“知ること”だと思います。僕は今、このお仕事のおかげでいろいろなことを“知ること”ができています。そして“知ること”は、次の行動につながります。
DOWELL編集部: 具体的には、どのようなことでしょう?
堀さん: 例えば、番組の中で話を聞くまでは、コーヒーはどこで誰が栽培しているのか、どのようにして製品になるのか、僕はまったく考えることなく、コーヒーを飲んできました。でも、企業さんに伺ってお話をきくことで、コーヒー農園での労働格差に苦しんでいる女性たちの存在という、コーヒー生産の背景にある問題を知ることができたり、そしてそれと同時に、その女性たちの地位向上を目指す組織があり、そこが支援するコーヒーを買うとそのお金の数パーセントが寄付されることも知りました。
このような事実を知ることで、コーヒーの見方や選び方が変わってくるんじゃないかと思います。
売り上げの一部が寄付されて、栽培している人たちの生活向上に役立つコーヒーがあるから、それを買いに行こう、取り寄せてみようというように、意識と行動が変わると思うんです。