FANTASTICS from EXILE TRIBEの佐藤大樹さん、堀夏喜さんが、「Do well by doing good. いいことをして世界と社会をよくしていこう!」という活動に取り組む企業や団体を訪問するこちらのコーナー。今回取材したのは、愛知県東三河地域と静岡県遠州地域をホームとするプロバスケットボールリーグ『B.LEAGUE』(Bリーグ)の『三遠(さんえん)ネオフェニックス』。ネオフェニックスは、バスケットボールだけでなく、地域に根ざした社会貢献活にも積極的に取り組んでいます。前編に続き、後編では、ネオフェニックスが展開する社会貢献活動“PHOENIX Hope”の第一弾となった障がい者支援の『一反パートナー』や、アスリートだからできる社会貢献への思いなどについて、今シーズン、ネオフェニックスの応援アンバサダーをつとめる堀夏喜さんが、寺園脩斗選手、太田敦也選手、そして事業本部長の工藤雄さんにお話を聞いていきます。
『一反パートナー』で、障がい者の自然栽培の米作りを支援
堀さん: こちらの田んぼが、『PHOENIX Hope』の第一弾が実施された場所なんですね。田んぼを見るのは久しぶりですけれど、気持ちいいですね! ところで、この田んぼで何をされたんですか?
工藤さん: 『三遠ネオフェニックス×一反(いったん)パートナー Supported by 加山興業』という事業を行いました。『一反パートナー』とは初めての言葉だと思うので、簡単にご説明しましょう。
まず、障がい者が自然栽培に取り組むことで日本を健康にし、障がい者や農家、地域でともに暮らす人たちをワクワクさせようという活動を全国規模で行っている『自然栽培パーティ』という団体があります。この『自然栽培パーティ』が、障がい者による自然栽培を企業に支援してもらうために企画した事業が『一反パートナー』です。賛同した企業は、田植えから収穫時期までの期間、田んぼでの活動を一反単位で支援するのです。ちなみに“一反”とはどのくらいの広さかというと、約1000㎡で、学校の体育館ぐらいの面積になります。偶然ですが、バスケットボールチームにぴったりな感じです(笑)。
寺園さん: この取り組みは、障がい者の方にとってやりがいのある働く場を作るのはもちろん、農業の担い手がいなくなったりして生じた耕作放棄地も活用していると聞きました。参加するには、年間を通してこの活動を支援してくれるスポンサーが必要なんですが、SDGsの達成に積極的に取り組んでおられる、ネオフェニックスオフィシャルスポンサーの加山興行さんが引き受けてくださったんです。
太田さん: 私たちが応援しているのは、地元の豊川市にある障がい者支援施設『シンシア豊川』で生活している皆さんです。障がい者の方々が米作りをするのを、さまざまな形で支えていくんです。
堀さん: プロのスポーツチームが田んぼの支援というのは、ちょっと意外ですね! どなたか、田植えに参加されたんですか?
太田さん: ゼネラルマネージャーの鹿毛(かげ)と一緒に、僕が行ってきましたよ! 田植えなんて初めてで、ちゃんとできるか不安だったんですが、経験者の障がい者の方々にしっかり指導してもらって、やり遂げました。純粋に楽しかったですね。
その時は、シンシア豊川の入所者、スタッフのみなさん、そして私たち。さらにスポンサーの加山興業さんの方もいらしていました。支援している人もされている人も一緒に泥んこになって、交流できたのはよかったですね。なかなかこういう機会はありませんから。
寺園さん: 今年はコロナ禍でイベントを実施できなかったのですが、来年以降でチャンスがあれば、僕もぜひ参加したいです!
アスリートならではの発信力を活かしていく
堀さん: PHOENIX Hopeでの障がい者の米作り支援に海岸清掃活動。どちらも地元愛にあふれていて、すばらしいと思います。これからも、このような取り組みを続けていかれるんですか?
寺園さん: もちろん、今後も継続していきたいと思います。私たちスポーツ選手は一般の方より影響力が強いと思っているので、地域の方にこんな活動がありますよと紹介すると、参加してくれることも多いですから。
私たちのやっていることは本当に小さいことです。小さいけれど地域のみなさんと一緒に取り組んでいくことで、その輪は少しずつでも大きくなり、もっと広く認知されていくのかなと思っています。
個人的には『川崎ブレイブサンダース』の辻直人(つじ・なおと)選手がやっているような、障がい者の方との交流をやっていきたい。私たち健常者が分かり得ない苦しさを、交流を通じて学び、理解して役に立ちたいですね。
太田さん: 障がい者に限らず、バスケットボールをやったことがない子どもに体験してもらえる場を増やして、どんどんバスケットボールを広めていきたいです。そうした子どもたちに将来プロになって、社会貢献をするというよいサイクルを作ってほしいと思います。
工藤さん: 残念ながらまだ来日できていない(※注1)のですが、今シーズン加入したフィリピンの大学No.1プレーヤーのサーディ・ラベナ選手は、アジア注目の逸材で、すでにスター選手といえる存在です。
実は豊橋市には約4000名、浜松市にも約3800名の在日フィリピン人の方がいます。ラベナ選手の活躍が在日フィリピン人と日本人をつなぐきっかけになり、相互理解が進めばSDGsの目標10や11(※注2)の達成に貢献できるのではないでしょうか。
堀さん: スポーツの底力を感じるお話ですね。本業以外のところで求められることが多くなって大変だと思うのですが、そうしたリクエストに応えていきたいと思いますか?
寺園さん・太田さん: もちろんです!
(※注1)2020年10月6日時点
(※注2)目標10「人や国の不平等をなくそう」、目標11「住み続けられるまちづくりを」。
小さなことから、“Do well by doing good.”
堀さん: 最後に、皆さんに質問です。『DOWELL magazine』が提唱している「Do well by doing good. 活動」は、「いいことをして世界と社会をよくしていこう」という活動のことで、『DOWELL magazine』12月号のテーマは「世界と社会をよくする時代へ!」です。スポーツをしている、していないに関わらず、個人が社会をよくしていくためにはどのようなことが必要だと思われますか?
工藤さん: 小さなことでも、よいと思ったことをまずはアクションしてみることが必要ではないでしょうか。 一人ひとりの小さな一歩が、大きなムーブメントにつながると思います。よい活動をしていると思う企業の商品を購入して応援するというのもいいですね。
寺園さん: 体育館から自宅が近いので、なるべく車を使わないようにしていますね。選手のなかにはたとえ家が遠くても、自転車で通って空気を汚さないように努めている人もいるんですよ。
太田さん: 家でゴミが出たとき細かく分別しています。個人では微力ですが、世界中で意識してやれば、CO2排出量などの削減にずいぶん貢献できると思います。
またイベントでのゴミ拾いはもちろん、ふだんの生活の中で、すすんで道端でゴミを拾える。みんながそういうことを当たり前のようにできるチームでありたいですね。
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いいことをして、この世界をよくしていこう。~ DOWELL(ドゥーウェル)~
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