佐藤さん: 正直なところ、僕はこの連載の取材をやらせていただくにあたって、かなり構えていたんです(笑)。「17の目標」とか「169のターゲット」とか、数字が頭をぐるぐる巡ってしまって、みんなそんなにたくさんのことやっているのか、と。自分にそんなにたくさんのことがわかるのか? という感じで。でも実際にいろいろな会社を取材してみると、意外にすっと理解することができたんです。
難しく入ると難しくなってしまうのかも知れませんが、もっとシンプルに関わっていけば、サステナブルやSDGsを、僕たちやもっと若い世代も理解しやすいと思います。そういう意味では“Do well by doing good.よいことをして世界と社会をよくしていこう”というかけ声を僕もどんどん使って、発信していきたいですね。
あとやはり単語で気になっていることがあるんですが“imperfect”って「不完全な」という意味ですよね? どうしてネガティブに受け取られそうな単語を、会社やお店の名前にされたんですか?
佐伯さん: 社名の由来は2つあります。ひとつは浦野がお話したように、生産現場をはじめとして、世界には貧困や搾取などがたくさん存在します。このように世界は、残念ながらいまだ不完全です。まず、その事実を知って欲しいということ。
もうひとつの意味は、私たちはその不完全さに対して、そのまま放置するのでなくて、何らかのアクションをしていこうという志です。
「私たちのアクションも不完全かもしれない。だけど何もやらないよりも何かやったほうがいいよね」――。そんな想いも込めての、「imperfect」なんです。
浦野さん: “Do well by doing good.”と組み合わせて、「The world is imperfect, so do well by doing good.」。「不完全なこの世界。だから、いいことをして世界と社会をよくしていこう。」と覚えていただきたいですね。