開催3年目には、早くも10万人規模の大観衆で盛り上がるフェスに成長した『イナズマ』は、チケットが無くても入れる“入場無料エリア”を充実させ、そこに滋賀のご当地グルメが楽しめるフードコートを設置。地元の人に喜んでもらいたいという西川さんの想いがぎっしり詰まったフェスへと進化していきました。
「広大な琵琶湖が県の中心に位置する滋賀には、周辺の地域ごとの交流があまりうまくできていないという問題がありました。地域交流の “場づくり”のためには、やはり“食”が欠かせないと考えて、会場内にフードコートを設置する提案をしたんです。ロックフェスという枠にこだわらずに、絶品グルメあり、屋台あり。要はみんなが集まって楽しめる地元の“お祭り”という位置付けにしたかったんです」
滋賀が誇るさまざまなローカルフードや滋賀の地産地消に繋がるものを中心に、出店者が会場に大集合。西川さん発案のこの“フードコート”企画は、のちにライブ会場への出店権をかけた前哨戦イベント『イナズマフードGP(グランプリ)』開催へと繋がっていきました。
人気アーティストのライブ、お笑いパフォーマンス、絶品グルメなど、地域創生への想いと地元愛から生まれた『イナズマ』は、西川さんが当初から目標としていた「人を動かして地域を活性化する場づくり」を実現し、大阪でも京都でもない滋賀県のパワーコンテンツとして、滋賀の人たちの誇りとなって地元に浸透していったのです。